「エッ、胃の内視鏡検査を鼻からするんですか?」という声を患者さまや医師からもよく聞く。そうです。従来の胃内視鏡検査は、口からファイバースコープを挿入した手技なので皆さん驚かれるのも当然である。
2002年5月に直径が5.9mmの細くて柔らかい、画期的なファイバースコープが開発され、鼻からの胃内視鏡検査が可能になった。当院では、2004年12月に経鼻内視鏡を導入し、久留米・筑後地区で初めて鼻からの胃内視鏡検査を施行、患者さまから好評を得ている。そこで当院が行っている経鼻的上部消化管内視鏡検査について紹介する。
直径が5.9mmの極細径のファイバースコープを用いる(図1)。従来の胃内視鏡用のスコープは、直径8〜10mm。
ファイバースコープの先端から約5〜10cmのところを把持し、鼻に挿入、モニターを見ながら、中鼻道、声帯、食道入口部を確認して挿入する。以後は、従来の手技と同じで十二指腸 下行脚まで観察する(図3)。
1に対しては無理をせず従来と同じで口からの方法を選択する。
2に対しては鼻部圧迫や硝酸ナファゾリン(0.05%プリビナ)の噴霧し止血可能である。
3、4に対して今後、機械の開発が期待される。診断は充分可能である(生検診断も含む)。
早期胃癌症例を提示する(図5 左図:IIc m癌、右図:IIa + IIc sm癌)。
「楽だった」、「口からの方法と比べ痛みが少ない」、「これだったらまた検査をしても良い」、「
会話ができ不安感がなかった」、「本当に鼻からできるんですね」など。
機械の操作、液の吸引、送水、送気、生検には問題なく、診断面は充分である。咽頭部の反射や疼痛が少なく患者さんの評判も良い。経鼻内視鏡は、胃の透視や口からの内視鏡が苦手な方、咽頭反射が強い方に非常に有用で、上部消化管の病気の早期発見、早期治療に期待できる。